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第5話 ブラック・マンデー |
| フォレックス・ディーラー物語 |
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| Forex Dealer Stories |
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| Since 2002/July/17 |
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プラザ・ホテルは、セントラル・パークの一番南に面していて、昼間だったら、ホテルの正門には観光客を目当てにした馬車が止まっている。
もう夜の8時を回っているから馬車はいなかったが、馬に乗った警察官がセントラル・パークに沿ってイースト・サイドからウェスト・サイドに向かってパトロールをしていた。
大竹さんと俺はプラザ・ホテルの正門の階段を登って、赤い絨毯の敷き詰めてあるロビーを通り抜けた。
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ロビーの奥にある階段を今度は下って、
『トレーダー・ヴィックス』に着いた。
「ふー・・・・・。
ずいぶん飲んだなぁ・・・・・。
ワイン何本飲んだ?」
「4本。」
「そっか・・・・・。」 |
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「うん。
まあ、いいでしょう。
大竹さんの慰労会みたいなもんだから。」
「そうだな・・・・・。」
「僕は、このトロピカル・ドリンクにしよう。」
「かっこいいねぇ。
女の子みたいだけど。」
「アルコール度数は高いんですよ、これ。」
「じゃあ、俺も同じやつにするよ。」
俺達は「マイタイ」を注文した。
小さな金魚鉢のようなグラスにオレンジ色のカクテルがなみなみと入っている。
グラスの淵にオレンジが挟んであって、おもちゃの傘が刺してある。
途中でトイレに行った。
トイレからバーに戻ろうとしたら、若くてきれいな女の子に声をかけられた。
「ハーイ!」
「・・・・・・・・。
ハーイ・・・・・。」
彼女は早口な英語で、ぺらぺらぺらっと何か言ったのだが、俺には聞き取れなかった。
ブロンド・ヘアーが背中にまで届いている。
スパッツにスニーカーを履いた彼女は、にこにこしながら、今度はゆっくりと話してくれた。
“Do you wanna play with me ?”
俺もへたくそな英語で答えた。
“Sorry. My friend is waiting for me.”
「大竹さん、いま、ナンパされちゃった。」
「だれに?」
「若くてきれいなブロンド・ヘアーの女の子・・・・・。」
「・・・・・。」
大竹さんがあきれたような顔をしてから、ニヤッと笑いながら言った。
「だからお前は『お人好し』だっていうんだよ。
お前がそんなにもてるわけないじゃないか。
それ、プロだろ・・・・・。」
「ええっ・・・・・?
そうかなぁ・・・・・?
若くて、かわいかったし、そんなふうには見えなかったけどなぁ・・・・・。」
「お前は長生きするよ・・・・・。
お前、ニューヨークに住んでるんだろ?
こういった有名ホテルは日本人の田舎もんを狙ったプロが多いんだよ。
そんなことも知らないのか?」
「・・・・・。」
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東京の小鬼たち 《了》
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